ヴュルツブルクという街

ヴュルツブルク(Würzburg)は南ドイツ・バイエルン州にある街です。州内ではミュンヘン、ニュルンベルク、アウグスブルクに次いで人口が多く、バイエルン州で4番目に大きな都市となっています。7世紀にアイルランドから渡来しフランケン地方にキリスト教を広めた聖キリアンの殉教地であり、古くから司教領として栄えました。現在でも街の至る所に教会があり、日中には時を告げる鐘の音が響き渡ります。

ドイツ7街道の中でも最も有名な“ロマンティック街道”北の起点となっており、この街にもその名の通り美しい街並みが広がっています。世界遺産のレジデンツ(司教館)をはじめとして、市中心部の聖キリアン大聖堂、山の上のマリーエンベルク要塞・ケッペレ(Käppele)と呼ばれ親しまれるカトリック巡礼教会など、歴史ある建物が多く存在しています。

名産は街のすぐそばに広がる葡萄畑から生まれるフランケンワイン。ボックスボイテル(Bocksbeutel)という特徴的な形の瓶に入っています。非常に長い歴史を持つワイナリーも多く、古くは文豪ゲーテもこのワインを絶賛しました。街中を流れるマイン川にかかる旧マイン橋(Alte Mainbrücke)の上では人々がワイングラスを片手に優雅な時間を過ごします。

また毎年夏にはモーツァルト音楽祭(Mozartfest Würzburg)が催され、世界中から著名な音楽家たちが集います。レジデンツの庭園で行われる野外コンサートをはじめ街中の至る所がコンサート会場となり、街には音楽が溢れます。

ドイツの主要空港であるフランクフルト空港からも高速鉄道ICEで約1時間と好アクセス。歴史ある美しい街並みが魅力の文化的な街ヴュルツブルク、ドイツに行かれる際はぜひ訪れてみてください。